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不動産投資における利回りについて専門家が解説

不動産投資の世界で、投資対象物件を検討する際に確認する項目が「利回り」です。
誰もが知っていて当然かのように広告などに使用されていますが、なじみのない方もいらっしゃると思います。今回は、初心者の方にもご理解いただけるよう、利回りについてわかりやすく解説します。

ぜひ、ご覧ください。


1.利回りとは

(1)身近な利回り

利回りを辞書引きすると、だいたいが次の意味を示すと思います。

「投資した元手(元金、元本)に対する、利子も含めた収益の割合」

利子(利息)は皆様もよく知っていると思います。
お金を銀行に預けていると、ほんの少しだけ増えていますよね。
これは、銀行預金の利子によるものです。

銀行預金の利回りについて考えてみると、100万円を預けて利息が年率0.01%なら1年で100円の利息が付きます。
そして預けたお金(元本)はそのまま返ってきます。よって、収益となった100円の元手100万円に対しての割合(1年の利回り)は0.01%ということです。

このように利回りとは、元手のお金を出し(投資し)、果実(利息)を得た結果(利息と返ってきた元手の合計)の割合を指します。

少し、投資のイメージがしやすくなりましたでしょうか。
このイメージを不動産の場合に当てはめていきます。

 

(2)不動産投資の利回り

不動産投資の利回りは、保有時の果実(インカムゲイン)と売却時の果実(キャピタルゲイン)の合計に対する投資額の割合になりますが、売却時に得られるキャピタルゲインは予測できるものではありません。

よって、キャピタルゲインは100%と仮定し、インカムゲインの投資額に対する割合が不動産投資の利回りです。ただし、不動産投資をするときにキャピタルゲインがある程度見込める物件を選定することはもちろん大切です。

例えば5000万円の不動産を購入(又は建築)し、年に500万円の賃料を得られるとした場合、利回りは「500万円÷5,000万円=0.1=10%」となります。

利回り10%ということは10年保有すれば100%となります。
元手をインカムゲインだけで回収できることは、大変投資効率が良いと言えます。
仮に利回り10%の不動産投資を始め、10年保有して購入時と同額で売却すれば、資産は2倍になります。

不動産投資の利回りは、エリアや物件の特性などに左右されます。
最も利回りが低いとされているエリアが都心部などで3%程度、10%を超えるような物件は、郊外や地方、また建物の築年数が古い場合などに存在します。

不動産投資は大変魅力的な資産運用方法の一つですが、不動産の価格は常に変動するためリスクは常に存在します。また株式のような金融商品よりも、不動産投資は長い時間をかけて運用することが一般的です。インカムゲインの収益性をメインに、キャピタルゲインについては上昇期待と下落リスクを総合的に勘案して投資することが必要です。


2.不動産の利回り表現は2通りある

(1)表面利回り(グロス利回り)

不動産投資で注意しなければならないことがあります。
それは、不動産広告での示されている利回りや購入検討者が最初に見聞きする利回りは基本的に「表面利回り(グロス利回り)」だということです。
いきなり言われても、ピンとこない方も多いかもしれません。

表面利回りとは、収入のみで計算した利回りのことです。
しかし、不動産を保有するには税金や修繕費などのいわゆる経費、支出が必ず発生します。
よって、実際の収益性(儲かるのか儲からないのか)を精査するうえでは目安でしかありません。

表面利回りは、投資対象選定時に最初に絞り込みをする際などに使われます。
ただ、表面利回りは支出を算入した「収益」を計算しませんので、投資判断を下せません。投資しても良いものか判断するための物件選定には、支出を算入した「実質利回り」を見る必要があるのです。

 

(2)実質利回り(ネット<オペレーティングインカム>利回り)

金融商品の支出は、基本的には所得税だけですが、不動産を取得、保有する場合は、所得税以外の支出が必ずあります。印紙税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税、譲渡所得税と税金の種類だけでも多岐にわたります。建物管理費、修繕費、水道光熱費、保険料という支出もあります。また、取引時の手数料や代行費用なども必要です。

これらの諸費用を把握したうえで、「実質利回り」で他の物件や他の投資と比較して検討します。

■計算方法
(総収入ー総支出)÷(購入費用+購入諸費用)

譲渡所得税を除く全ての費目を考慮して計算するのが、実質利回りです。
実質利回りを計算すれば、どの不動産が最も「投資効率が良い=利回りが良い」物件かが分かるので、投資判断をするうえで重要な要素となります。


3.計算してみよう

それでは、表面利回りと実質利回りにどれくらい違いがあるか、計算してみましょう。

 

■A不動産                      

物件価格:7,000万円
購入経費:400万円
年間賃料:550万円
固定資産税:50万円
管理維持費:150万円
表面利回り:7.85%
実質利回り:4.72%

■B不動産

物件価格:6,000万円
購入経費:360万円
年間賃料:420万円
固定資産税:35万円
管理維持費:75万円
表面利回り:7%
実質利回り:4.87%

 

表面利回りが良いのはA不動産ですが、実質利回りではB不動産が高くなりました。
(今回はわざと逆転するように設定してみました。)

実際に収益物件を検討する際には、大枠の表面利回りで緩く絞り込んだのち、数件を実質利回りで比較検討するとよいでしょう。

ちなみに、実質利回りが全てかというとそうではありません。
空室リスクを織り込んだうえで検討が必要です。
今は満室でも空室が出てから埋まりにくい物件、今は空室があってもすぐに埋まる物件、今は高め賃料でも賃料下落が予想される物件、賃料上昇が見込める物件、大規模修繕が高額になりそうな物件、などなど、多くの要素をリスク管理として考慮しなければなりません。


4.まとめ

いかがでしょうか。
表面利回り、実質利回りについて誰かに教えられるくらいの知識が付いたのではないでしょうか。不動産投資も様々な投資と同様に、あらゆるリスクをどれくらい織り込むかによって収益安定度に差が出ます。

リスク管理の第一歩は、「ご自身で調べ、理解すること」だと思います。
不動産投資の場合は、表面利回りだけではなく、実質利回りを調べ、さらには利回り以外のリスクを織り込むことで、より安定した投資となります。

弊社は税理士法人傘下の不動産コンサルティング会社です。
創業以来、税理士または弁護士と協力し合いながらお客様へ不動産に関する提案、お手伝いをおこなってまいりました。
不動産投資において物件の探索、売却、物件の分析、賃料や条件の改善提案など、二人三脚で資産運用のお手伝いができれば幸いです。

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